百合絶対許さない明王登場!

作者:柊暮葉



「百合が好きとか許さない!」
 都内のマンション、薄暗い一室。
 ビルシャナが配下の10名を集めて喚いている。
「同性愛なんて気持ち悪いし、非生産的だろう。女同士でヌルヌルとナメクジかよ! ましてやメディアで百合とか、理解しがたいし存在するだけで許せない! 女の腐女子に対して百合男子とか、妄想が行き過ぎていてきもすぎ!」
 そのまま女性の同性愛者やそれを扱ったメディアの事を口をきわめて罵り始めるビルシャナ。聞き苦しい事この上ない。
「そういう訳で、リアルの百合も、妄想の百合も、全て許してはならないんだーっ!!」
 偏見で排除を行おうとする心の狭いビルシャナなのであった。


「百合が好きとか許さないというビルシャナが発生しました。問題を解決してください」
 セリカ・リュミエールが集めたケルベロス達に説明を開始した。
 明日葉・梨桜(戦う同人作家・e41812)は真面目な顔で話を聞いている。
「悟りを開きビルシャナとなった者の信者が悟りを開き新たなビルシャナとなり、独立して新たに信者を集めるという事件が起きているようです。悟りを開いてビルシャナ化した人間とその配下と戦って、ビルシャナ化した人間を撃破する事が、今回の目的です。このビルシャナ化した人間が、周囲の人間に自分の考えを布教して、配下を増やそうとしている所に乗り込む事になります。ビルシャナ化している人間の言葉には強い説得力がある為、ほうっておくと一般人は配下になってしまいます。ここで、ビルシャナ化した人間の主張を覆すようなインパクトのある主張を行えば、周囲の人間が配下になる事を防ぐことができるかもしれません。ビルシャナの配下となった人間は、ビルシャナが撃破されるまでの間、ビルシャナのサーヴァントのような扱いとなり、戦闘に参加します。ビルシャナさえ倒せば元に戻るので、救出は可能ですが、配下が多くなれば、それだけ戦闘で不利になるでしょう」


「ビルシャナの能力は?」
 誰かの質問に対して、セリカはすぐに資料を広げてくれた。
 ビルシャナ閃光……敵を退ける、破壊の光を放ちます。
 八寒氷輪……氷の輪を飛ばし、敵を凍りつけさせます。
 浄罪の鐘……鐘の音を鳴り響かせ、敵のトラウマを具現化させます。
 これらの力で戦うらしい。
「今回のビルシャナは同性愛なら何でも苦手なんですが、特に女性同士のものが許せないという青年です。理由はシンプルで、女性の恋人がいる女性に告白したらそれを理由にフられたのです。そのまま同性愛を嫌悪するようになり、その勢いで悟りを開きました」
 セリカはため息をつき、ケルベロス達もため息をついた。
「何も、全ての同性愛を嫌いにならなくても……ましてメディアまで叩かなくても良さそうなものですが、ビルシャナですからね。配下の10名は元々同性愛が苦手程度の普通の人間ですが、ビルシャナの洗脳のためにおかしくなっています。このままでは現実に、女性の同性愛者に嫌がらせをしたり、百合ものを扱ってる出版社に嫌がらせをしたりするかもしれません。そうなる前に、配下達にはインパクトを与えて正気に返し、ビルシャナは退治してください」


 最後にセリカはこう言った。
「ビルシャナはもう助からないので仕方ありませんが、洗脳されている一般人達はインパクト次第で正気に返ります。悪い洗脳が解けるような強烈なインパクトがあるといいかもしれませんね!」


参加者
楠・牡丹(スプリングバンク・e00060)
和郁・ゆりあ(揺すり花・e01455)
園城寺・藍励(深淵の闇と約束の光の猫・e39538)
病院坂・伽藍(敗残兵・e43345)
陽月・空(陽はまた昇る・e45009)
柴田・鬼太郎(オウガの猪武者・e50471)
霊ヶ峰・ソーニャ(コンセントレイト・e61788)

■リプレイ


 ケルベロス達は該当のマンションの前に集まった。
 和郁・ゆりあ(揺すり花・e01455)は、現地に到着後、すぐにキープアウトテープを貼り人払いの対策を取った。
「百合? 初めて聞いたな。ああ、そういうことか衆道の女版な。全体がそうなりゃ確かに問題かも知れんが、一部なら、別に良いんじゃねえの? 社会問題になるほど実害が出ているわけでもなかろうに。とりあえず百合なんぞより放っておくと面倒なことになる。鳥野郎の方を止めっか」
 柴田・鬼太郎(オウガの猪武者・e50471)は同性愛について詳しくは知らないが、特に偏見は持っていないらしい。
「愛を否定するのは許せねえ」
 病院坂・伽藍(敗残兵・e43345)は腹立たしげに、デウスエクスに対する敵意を見せた。
「百合……って確か、女性同士の同性愛とかなんだっけ。別にいいんじゃないかなって思うけど。誰が何を、誰を好きになるかなんてその人の勝手だし……お互いに認めあった上で、周りに迷惑も掛けてないなら、何の問題もないと思うけど……」
 園城寺・藍励(深淵の闇と約束の光の猫・e39538)は、怪訝そうに首を傾げている。
「アホウドリ、いつも、どおり。恋愛、よく、わから、ない、けど、喧、しく、喚、いて、周り、迷惑、考え、なし。そんな、こと、言って、歩くの、アホウドリ、と、アホウドリ、に、つく、取り巻き、くらい。どんな、騒いでも、無意味、わからない、のか」
 霊ヶ峰・ソーニャ(コンセントレイト・e61788)は無表情ながらも、呆れているようである。
「百合でも薔薇でもどっちでもいいじゃんねー。本人たちの意思が一番大事なのにね。外野がとやかく言うことじゃないのにね。というか、気持ち悪いとか声高に叫んでたけど、ビルシャナが気持ち悪くないとでも思ってるのかな? よっぽどだと思うけど。フライドチキンの方がよっぽどイケメンだよね」
 楠・牡丹(スプリングバンク・e00060)は、そんな事を言いながらゆりあと手分けしてテープを貼り終えた。
 エディス・ポランスキー(銀鎖・e19178)、陽月・空(陽はまた昇る・e45009)も共に作戦前の最後の確認を行って、ケルベロス達は部屋の中に突入した。

 マンションの奥の一室では、ビルシャナと配下の10名が大騒ぎをしていた。
「百合は死ネ!」
「非生産的!」
 口汚い言葉を喚きながらひたすら妄想も現実も区別なく、百合を叩いている。
 そこに伽藍が部屋のドアを蹴破りながら突入してきた。
「な、なんだっ!?」
 ダイナミックエントリーで現れる伽藍。
「俺は愛の伝道師! お前らに愛とはなんたるか、教えてやる!」
 そうかっこよく決めると、伽藍はビルシャナ達へ向かって言い放つ。
「お前らは愛を知らねえのか? 誰かを好きになることにはよ、性別なんて些細なもんだ。お前らだって誰かを好きになったことはあんだろ。そこにはいくらかの理由があったはずだ。同性愛はその理由が同性に当てはまったってことよなあ」
「ど、同性愛に正しい理由なんて……」
 信者の一人が何か口答えしようとするが、伽藍は言い切る。
「同性を愛せ、なーんて言うつもりはねえ。認めてやれ、それもまた愛のカタチだ」
 ぐっと言葉に詰まる信者。
 しかしビルシャナは怒鳴った。
「同性愛に愛なんてないんだよっ! 同性愛なんて異常なんだよ!! 同性愛を嫌うのは近親相姦を嫌うのと同じ、本能的な問題なんだっ!」
 ビルシャナはそう怒鳴り散らし、さらに差別と偏見を喚き始めた。自分がレズビアンにフられた事も交えながら。
 聞いていられずに空がクールでのんびりした口調で言い返した。
「……正直、恋愛事は良くわからないけど、当人達が良くて他の人に迷惑をかけてないのならいいんじゃないかな。同性愛に限定した話じゃなくて、公共の場でイチャイチャするな、そういうのは他の人の目に触れない所でしろっていう」
 興奮しているビルシャナに対して淡々と話し、おっとり首を傾げる空。
「僕から見るに、好きな人にフラれたからその腹いせに愚痴を吐き続けて、泣きわめいてる貴方の方が迷惑、だからモテない。好きな人に意中の人が居るのなら、幸せになる事を祈るぐらいの器量は付けた方が良いと思う」
 そう言われてビルシャナは握り拳をわななかせる。
「ど、同性愛なんて、異常なこと、認められるかーっ! 大体メディアで同性愛なんか煽るから、それで頭の弱い女が浮かれて勘違いしているだけだろ!!」
 そして現実に関すると自分がフられた事が突かれると思ったのか、メディアの薔薇や百合を言いたい放題こき下ろし始める。
「二次元まで、Z軸のない女性でさえだめなのか。お堅いねえ」
 それを聞いて鬼太郎が男くさい苦笑いを浮かべながら言った。
「お前さんらなんで駄目なんだ? 非生産的というが実子が生まれなくても養子を育てれば問題ないんじゃねえかな。例え百合がなくなったとしよう! そうしたらその分の女性がお前さんらに行くのかい?」
「ぜ、全員、同性愛になったら養子にする子も生まれなくなる……」
 しかし誰も、人類全員が同性愛者になれなどと言っていないのであった。
「考えるだけなら人は自由だ。寧ろある程度許容することで物語の幅も広がるし、同性しか愛せない者も現実と折り合いをつけていける可能性もあるんじゃねえか。しかもそういう創作物に金を落とす者がいる。ならば経済に貢献までしているぜ」
 同性愛者も社会や経済に貢献する事は出来る。その事を指摘すると、ビルシャナは羽毛を逆立てて大興奮。
「メディアのせいで同性愛者が増えたらどうするんだ! そんな不自然なものを助長するメディアは悪! お前、金になるからって非合法の麻薬売っていいと思ってるのか!」
「メディアの百合がなんで非合法の麻薬なんだよ」
 鬼太郎は思わず噴き出した。
「麻薬だーっ!」
 考えようによってはその沼にハマってしまった百合男子が頷きそうな台詞であったが、ビルシャナはそうと気づかずヒートアップして喚いている。
 フられたからって……。
 そこでゆりあとエディスが前に出た。
 エディスは長身を生かして男装してきた。首元を書くし、指に手袋をはめて、指の細さが目立たないような格好をしている。
(「大事なのは愛する二人の気持ちよね!」)
 エディスはそんなことを考えながらゆりあを抱き寄せた。ゆりあは線が細いものを強調した女性らしい白ワンピースを着ていた。
 ゆりあは隣人力を発動して好感度を上げた。
「な、なんだ貴様っ」
「ああ、私女性だから」
 エディスはマニッシュに笑いながら最初にそうバラす。
 そしてさらにゆりあの腰を抱き寄せた。
「暑いのにごめんな。でもこうやって抱いてないと転ばないか心配で」
 ゆりあはエディスの心配という言葉に嬉しそうに頷いた。
 エディスは笑いながらビルシャナへ向かった。
「百合が苦手、っていうけれどこういうカップルはどうかな」
「きっ……!」
 百合にフられたビルシャナはもう声も出てこず、身振り手振りで何か面白い事やってる。
 ゆりあは言った。
「私は綺麗な人が好きなの。ぽこさんは綺麗。好きな人といることが、何よりも幸せ。あなたたちだって、好きなものくらいあるでしょ? ただ私たちはお互いを愛し合ってて幸せなためにいるの。別に女性が好きなわけじゃないわ」
 エディスはゆりあの手を引いた。
「色んな障害が二人にもあったけれど、やっぱり好きな人と一緒にいられるのは幸せだな。君達はそうじゃない?」
 エディスは信者達にもゆりあに向けているのと同じ愛しい者を見るような視線を向けた。
「君たちは生産性で人を愛して、恋する人を自分の意思で選ぶことが出来るのかな?」
 その迫力に黙り込むしかない信者達。
「それに性別って関係ないわ。ねっ? 私たちの関係を性別でかたづけちゃうなんて、もったいないでしょ?」
 ゆりあは信者達にウインクを飛ばしながら言った。
「ゆ、ゆ、ゆるさーーんっ!!」
 最早、そこらの家具をひっくり返してぶちまけそうな勢いで怒鳴っているビルシャナ。しかし信者達はそのビルシャナの怒り具合にどん引きしている。
 それを見て、藍励とソーニャが前に出た。一気に畳みかける!
「鳥さんはまたくだらない教義? 気持ち悪い? なんでかな。生理的に受け付けないってことかな、言うのは勝手かもしれないけど、それは押し付けがましいよね。非生産的? 生産的である必要があるかな。少子化で悩まされる社会かもしれないけど、でもそれはその人の好きを妨げてまでさせることじゃないでしょ? 自分はどう? 好きなことを妨げられたら、イライラするんじゃないの? 好きな人を、勿体無いとか、気持ち悪いからとか、そういう理由で引き剥がされて。嫌じゃない? 普通の感性してる人だったら、まず嫌がると思うけどな」
 藍励は冷静な口調で述べた。
 ビルシャナは嘴から泡を吹きそうになっている。
「どちらにしても、鳥さんに、慈悲はないけどね……」
 藍励はそれを冷ややかに見つめながら言った。
「同性、愛、否定、わから、ない。ソーニャ、そも、恋愛、わから、ない。けど、君たち、が、間違った、主張、してる、わかる。理由、自分、勝手。気に入った、相手、接する、当たり前」
 ソーニャはそんな事を言いながら、藍励に百合カップルとしか思えないほどべーったりとくっついた。
「ソーニャ、そんなにくっつかれたら動きづらいんだけど……」
 藍励がそう言うが、ソーニャは彼女の首筋に鼻を埋めるような仕草をする。
「ちょ、ソーニャ、それは流石に……」
「気に入った、相手、くっつく、当たり前」
「ソーニャ、前も言ったけどそれ間違ってるから……」
 藍励は口では嫌がっているがソーニャを振り払うような事は全くしない。大胆な行動に恥じらいつつも止めはせずに受け入れている。
 ビルシャナは今にもこめかみブチギレそうだが、信者達はなんとなく気まずそうに下を向いている。(演技なのだが)実際に成立している同性カップルを見ると、どうにも攻撃しづらいらしい。
 そこで牡丹があっけらかんとした口調で言った。
「百合は良いものだよ。女の子同士が頬を赤らめて手を繋いだり、抱きしめ合ったり、ちょっと焼き餅やいたり、膝枕したり、添い寝したり。ドキドキわくわくだよ! 普通のカップルだとちょっと関係が進まないようなことでも女の子同士ならもう少しハードルが低く! 一緒にお風呂入ったり! 一緒に着替えたり! 一緒に温泉行ったり! 一緒に試着室入ったり!」
 力説する牡丹に頷くケルベロスの仲間達。勢いに押される信者達。
「というか、百合がなくなったところであんたたちのところに女の子が来てくれるわけじゃないんだから、もう少し違うところに力入れたらどうなの? ほら、筋トレするとか私にご飯奢るとか」
 さらに牡丹は正論を述べた。
「い、言われてみれば、そりゃそうか……」
 別に百合でなくても、成立したカップルの片方をやっつけたところで、もう片方が振り返ってくれるとは限らない。それとこれとは別の問題だからだ。
 それぐらいなら自分を磨いて魅力的な人間になった方がよっぽど効果があるだろう。
「百合を認めて、度量の広い人間になります!」
 信者達はそう言ってケルベロス側の陣営に入った。
「み、認められるかぁああ! 非生産的なんだよ、生物学的に間違っているんだよ! 同性愛を認めたら人類社会が破綻するんだよ!!」
 ビルシャナは血の涙を流しながら吼えた。
「俺をフりやがってぇえええ!! 絶対に滅ぼしてやるぅうう!!」
 なんと心の狭いビルシャナ。否、ビルシャナだからこうなのか……。
 戦闘態勢を取って閃光をぶちかましてきたビルシャナに、ケルベロス達も反撃を試みた。


『track02、閉じ込めた譜面は夜ごとのハウス!』
 暴れるビルシャナに対してゆりあがC7/E♭7/E♭7(マイナー・スケール)を歌い上げて仲間達を回復していく。
『第陸術色限定解除。原初の赤、猛る血潮の本流、アタシの声に応えなさい!』
 続いてエディスが第陸術色・赤(ルージュ)で、自らの血を固めたペンダントを触媒として物体に術色を付与した。ビルシャナに追撃の効果が加えられる。
『炎よ、集え。風よ、集え。土よ、集え。沈黙させよ、殺戮せよ、討伐せよ。今この時、我の意思の元、その力を示せ』
 ソーニャは、メギドフレイム・ラヴァを使う。
 狙いを定めた1点に、全ての力を、限界を超えても更に収束させ続け、増幅、膨張させる。限界を超えてなお増幅と膨張を繰り返した力は、やがて火山の噴火の如き大爆発を引き起こし、グラビティによって生成された大量の溶岩がビルシャナに襲いかかった。
「クケーッ!!」
 悲鳴を上げるビルシャナ。さらに鬼太郎が攻撃していく。
『近付かなけりゃあ、安全だとでも思ったのかよ!』
 風斬(カザキリ)で得物を力一杯振り下ろし、突風を発生させて敵を切り裂く。
 ビルシャナの装甲が真っ二つ!
「お、おのれ、百合カップルごときが俺の行く手を邪魔しやがって……!」
 鬼太郎はまた噴いてしまった。
「俺のどこが百合に見えるっていうんだよ」
「自分の思い通りにならないものを、何でも百合って言って攻撃するの?」
 小首傾げながら空は淡々と轟竜砲を撃つ。
「く、くそったれーっ!」
 汚い言葉を吐きながらビルシャナが八寒氷輪を撃ってくる。
『牡丹特製、元気の出る一杯を振る舞ってあげるよ』
 牡丹は素早くリバイバー・カクテルを使い、ゆりあと手分けして仲間達を回復していく。
『時解、弐之型『三攻』』
 そこで藍励が黒い光の尾を引きながら対象を内側に取り込む形で三角錐を一筆書きで描く。しばらく後、各頂点から対象に黒い光が収束したかと思うと、次の直後三角錐が破砕し、強烈なダメージを与える。
「ゆるさん、ゆるさんぞぉお、俺をフった百合め……。百合を呪ってやる、滅ぼしてやる!」
 そこですかさず伽藍が動いた。
『狂い咲け! 黒百合!』
 伽藍が黒百合奇譚・終の幕・呪華大輪(クロユリキタンツイノマクジュカタイリン)を使った。
 黒百合が花言葉、呪いの体現であり、由縁の再現。恨みつらみ重ねて幾星霜。食らえば全身からグラビティ・チェインを溢れさせ、蔓を形作り、華開く。今までに刻まれた怨念が一気に膨れ上がり、その身を苦しめる。呪いとはかくありき。
 人を呪わば穴二つ……。百合を呪ったビルシャナは百合の呪いで滅びたのであった。


 戦闘後、伽藍が中心になってケルベロス達は部屋にヒールを施した。
「いやー無理があるんじゃない?その男装」
 エディスをからかうゆりあである。
「あんたはやっぱ、いつもの服のが似合うってばー」
 エディスはなんだか恥ずかしそうにしつつ、ゆりあと笑っている。
 なんにせよ、老若男女関わらず、仲良きことはうつくしきかな。

作者:柊暮葉 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年6月27日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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