初恋は思い込みと共に

作者:あかつき


「はぁ……今日もかっこいいなぁ早瀬くん……」
 サッカー部が放課後の練習を行っているのを三階の教室の窓から見つめつつ、中村・志穂は呟く。焦げ茶色に染めたセミロングの毛先をくるくると指でいじりながら、えらく機嫌が良さそうだった。
「またやってんの? でも早瀬ってさ、女子マネージャーと付き合ってるって聞いたよ?」
 横から声をかける友人に、志穂は首を横に振る。
「そんなわけないじゃん。早瀬くんと私は両思いなんだから……。きっとあたしの気を引こうとしてるだけだよ。忙しくてあんまり話も出来てないから。あたしへの当て付けだよ。でも……早瀬くんがどーしても、っていってくれるなら、一緒に帰ったり手を繋いだり……しても、いいかなって」
 だって初恋なんだもん。こんなにも早瀬くんの事が好きなんだから、早瀬くんももちろんあたしのこと、好きに決まってる。あたし、早瀬くんのことならなんでもわかるし、誰にも好きって気持ちは負けないもん。
「あ〜あ……。まぁ、好きにすれば?」
 付き合いきれない、といった風に荷物を持ち帰っていく友人に目もくれず、志穂はたった一人教室の窓から、片付けをして部室へマネージャーと共に歩いていく早瀬くんの方へ、熱烈な視線を送り続けている。そんな志穂に近づいていく、ひとつの影。
「あなたからは、初恋の強い思いを感じるわ。私の力で、あなたの初恋実らせてあげよっか」
「えっ……誰?」
 現れたドリームイーター、ファーストキスは、戸惑う志穂に素早く近づき、そしてその唇にキスをする。
「……あぁ」
 恍惚としている志穂の胸に鍵をさし、ファーストキスはドリームイーターを生み出す。そして、現れた志穂そっくりのドリームイーターに、言う。
「さぁ、あなたの初恋の邪魔者、消しちゃいなさい」
「あの女……消してやる……。そうすれば、早瀬くんとも仲直りができるはず……」
 生まれたドリームイーターが窓から校庭へと飛び出そうとしているのを眺めながら、ファーストキスは姿を消した。


「日本各地の高校にドリームイーターが出現し始めたようだ。どうやら、ドリームイーター達は、高校生が持つ強い夢を奪って強力なドリームイーターを生み出そうとしているらしいな」
 集まったケルベロスたちに向け、雪村・葵が話を始める。
「今回狙われたのは、中村・志穂という学生。高校2年生だ。初恋を拗らせた強い妄想……いや、夢を持っていたらしい。被害者から生み出されたドリームイーターは、強力な力を持つが、この夢の源泉である『初恋』を弱めるような説得ができれば、弱体化させる事が可能だ」
 葵は肩をすくめ、小さく息を吐く。
「対象への恋心を弱めても良いし、初恋という言葉への幻想をぶち壊すのでも構わない。うまく弱体化させる事ができれば、戦闘を有利に進められるはずだ」
 被害者の中村・志穂はサッカー部の早瀬という男子生徒に片想いをしている。本人はもう付き合っている気になっているらしいが、実際はたまに話す友人程度で早瀬には別にマネージャーの彼女がいる。
 ドリームイーター、ファーストキスは志穂が一人になった所を襲撃したので、教室に他の生徒はいない。放課後で部活も終わりの時間になるので、校舎に残っている生徒はほとんどいないだろう。ドリームイーターは一体のみ、配下などはいない。ケルベロスを優先して狙ってくる特性があるので、襲撃されている一般人の救出は難しくはない。
「今回は随分と思い込みの激しいタイプの女子高生が被害者なんだが……だからといって、これから先、恋をする資格が無い訳じゃない。ドリームイーターを弱体化することができれば、偏った恋愛観も改善されるはずだ。うまく説得してあげて欲しい」


参加者
喜屋武・波琉那(蜂淫魔の歌姫・e00313)
シャルロット・フレミス(蒼眼の竜姫・e05104)
リオルト・フェオニール(ドラゴニアンの思春期・e26438)
柳生・梵兵衛(スパイシーサムライ・e36123)
ベルガモット・モナルダ(茨の騎士・e44218)
リグレット・フレミス(クリムゾンウィッチ・e44506)
山下・仁(旅団放浪中・e62019)

■リプレイ


「早瀬くん……今、行くからね……待っててね……、一緒に帰ろうね……その女を、消してあげるから……!!」
 ドリームイーター、ファーストキスの消えた教室の窓枠に足をかけ、志穂に似たドリームイーターが呟く。
「ちょっと待ったー! そこのヤンデレ!」
 そこへ駆け込み、ドリームイーターを呼び止めたのは山下・仁(旅団放浪中・e62019)。彼はバトルオーラを纏った拳を構えつつ、本当の中村志穂を背に庇うように立つ。
「ヤン……デレ? 誰が?」
 それを聞き、ドリームイーターはゆっくりと振り返る。言葉の上ではまるでわからない、といったように振る舞っているが、その瞳は間違いなく怒りの炎を湛えていた。
「中村殿、恋に夢中過ぎて現実を見てないでやんすよ。仮に中村殿が恋敵を殺め続けて早瀬殿と仲良くなったとしても、人を殺めた以上警察やあっしらケルベロスは黙っていないでやんす」
 そう続ける仁に、ドリームイーターは窓枠から足を下ろし、真っ直ぐに向かい合うようにゆっくりと一歩ずつ歩きだす。
「何言ってんの? 現実? 私が早瀬くんと付き合ってるのは現実以外の何物でも無いんだけど。失礼でしょ……あんた」
 ドリームイーターはそこまで言ってゆらりと首を傾げ、それから。
「消えてくんない?!」
 ぐ、と地面を蹴り、早瀬くんの事を好きな気持ちを詰め込んだ大きな鍵を手に、仁に飛びかかる。
「中村殿は犯罪者として世間から隔離され、二度とかっこいい早瀬殿の練習風景を見る事はできんでやんすよ?!」
「うるさい、黙れっ!!!!」
 尚も説得をやめない仁に振り下ろされた鋭い一撃は、しかし、彼の元には届かなかった。
「恋は人を傷つけるが、愛は人を救うためにある。……そうでありたいな。そうだろう?」
 間に入ったベルガモット・モナルダ(茨の騎士・e44218)は「茨の王」の名を冠する漆黒の大剣でその一撃を受け止めたが、無傷とはいかない。
「なによ……あんたたち、なんなの?!」
 悔しそうに喚きつつ、咄嗟にバックステップで距離を取るドリームイーター。頬を流れる血を拭いながら、ベルガモットが答える。
「ケルベロス……貴女を止めるために、ここに来た」
 チッ、と舌打ちするドリームイーター。それを見て、ポジションを確保した喜屋武・波琉那(蜂淫魔の歌姫・e00313)が口を開く。
「ねぇ、一つ聞きたいんだけど」
 視線を波琉那に向けて、ドリームイーターは顔を歪めた。こちらの話を聞いている、と判断した波琉那は話を続ける。
「あなたは、彼と……告白をしてお互いの意思を確認し合った、のかな?」
 その問いに、ドリームイーターは一瞬言葉を失い、目を見開いた。それからドリームイーターは言葉を探すようにコンマ数秒だけ視線を左右にさ迷わせたが、それを隙と見た仁はベルガモットにジョブレスオーラで回復を施す。
「他人の想いを押しつけられずこれくらい自由でありたいでやんす……」
 呟く声は、恐らくドリームイーターには届かなかった。仁に続き、リグレット・フレミス(クリムゾンウィッチ・e44506)もネクロオーブを周囲に漂わせながら、素早く右手で紙兵を大量に散布し、味方への援護体勢を整えていく。
「は……はぁ? 何言ってんの? そんなの、お互いの気持ちがわかんないやつらがやる事……私と早瀬くんは間違いなく両思いで、お互いに相手の事が一番好きなの! だからそんなの必要ないの! そんなこともわからないの?!」
 鼻息荒く叫ぶドリームイーターだが、その表情には僅かに動揺が見てとれる。
「付き合っているかどうか相手へ確認もしないで『思いは伝わってる』って舞い上がってる状態のままじゃ彼氏彼女の関係になっている事にゃならないんだぜ」
 柳生・梵兵衛(スパイシーサムライ・e36123)の発言に、ドリームイーターはガンっ、と鍵を床に叩き付ける。毎日掃除されてきた教室の床が、めきっと凹んだ。
「なにそれ、何言ってんのか全然わかんない! ちょっとあんた達、黙ってよ!!!」
 震えるその手に、ドリームイーターの動揺と弱体化を確信したケルベロス達。続けて振り上げられた鍵に応戦すべく、それぞれの武器を構える。
 そして振り下ろされた鋭い一撃を避け、シャルロット・フレミス(蒼眼の竜姫・e05104)は首を傾げる。
「初恋がどういったものかはわからないけど、好意を持つことはよいことよね。願いが全て叶うわけではないから……こういう悲しい話もあるのかしら」
 シャルロットとしては恋愛には無縁な生活を送ってきていたので、初恋のなんたるかは解らない。それでもきっと、悪いことでは無い筈。ならば、どうすれば良いのか。最終的には彼女の想いが良い方向へ向かうように、とにかく今は出来る事を。そう願いつつ、シャルロットは淡く光る喰霊刀を振り上げる。そして、天空より無数の刀剣を召喚し、ドリームイーターの鍵を狙い斬撃をしかけていく。
「ぐっ……くそっ、邪魔しないで……私の、初恋の邪魔を……するなっ!!」
 かっ、と目を見開き血を吐くように叫ぶドリームイーターに、リオルト・フェオニール(ドラゴニアンの思春期・e26438)がバトルオーラを纏った拳を構え、降魔真拳を叩き込む。その一撃に、ドリームイーターの攻撃の手が緩んだ。それを説得の隙と見たソールロッド・エギル(々・e45970)は、殺界を形成しつつ、ドリームイーターをじいっと見つめる。
「な…………何……?」
 その沈黙を不気味に思ったドリームイーターは、思わず問いかける。
「あの……私、実は中村さんのことが好きになってしまいました。一目惚れなんです!」
 唐突な告白に、ドリームイーターは思わず鍵を取り落とし、慌てて床から拾い上げる。
「え、えっと……はぁ? 何言ってんのあんた……あのね、私は」
「大丈夫、中村さんの気持ちはわかっています。私達は両想い! なんですよね。もちろん全て……わかってますとも」
 ドリームイーターを見つめるソールロッドに、ドリームイーターは一歩後退りをする。
「え、何……怖っ……。まじ迷惑なんだけど……」
 その時、ガィンッ! と金属の当たる鈍い音をさせ、ベルガモットがソーンリガルを床に叩きつける。幾分か手加減しているため、床へのダメージは極めて少ない。
「私も唐突にソールロッド殿のことが気になりはじめてしまった。これは恋かも知れない」
 ベルガモットの方を向いたドリームイーターは、その発言にぽかんと口を開けた。
「…………は?」
「ともすれば、思いを遂げるに邪魔な貴女を斬らねばならなくなってしまうな。どうだろう、志穂殿」
 問われはしたが、それにどう答えろというのか。ドリームイーターは眉間に皺をよせ、それから答えを探すように左右に若干視線を泳がせる。しかし、直後それを馬鹿らしく思ったのか、鼻で笑った。
「何言ってんの? あんたが誰を好きになろうが、私は関係ないでしょ。私を巻き込まないでよ、気持ち悪い。それに、そっちのあんた」
 ドリームイーターがくるりと振り向いた先はソールロッド。びしっ、と人差し指を向け、顔をしかめる。
「あんたも気持ち悪いよ、一目惚れ? もう付き合ってる? そんな訳ないじゃん、勝手な事言って」
 そう言うドリームイーターに、ベルガモットは肩をすくめた。
「貴女の流儀を以て接しては、血を見ずにはいられない。この恋の仕方は、正解なのだろうか?」
 ベルガモットの発言に、ドリームイーターは目を瞬く。
「私の……流儀?」
 唖然とするドリームイーターに、ソールロッドが頷く。
「え……え、そんな……嘘、私……!!」
 呆然として俯くドリームイーターに対し、リオルトが口を開く。
「でもね、僕も賛初恋中だから、気持ちはとてもわかるよ!」
 寄り添うように頷くリオルトに、ドリームイーターは顔を上げる。
「早瀬くんへの初恋、今考えてみて、どうだった? 好きな気持ちはとても、幸せなことだね。だけど、その幸せを自分で作って自分だけのものにしないで、好きな人と一緒にわかりあえるように、努力したり苦い思いしたり……これもこれで、すごく幸せだと思うよ」
 リオルトの優しい言葉に、ドリームイーターは唇を噛み締め、それから泣きそうな顔で頭を振った。


「わ、私っ……私、違うの! そんなつもりじゃ……っ!! 私、本当に、早瀬くんの事が……好きだったの! 好きな気持ちしか、私には無かったの!!」
 そしてドリームイーターは胸元に手をやり、恋する気持ちを詰め込んだモザイクを増殖させていく。
「早瀬くんの事が、本当に好きだったの!!!」
 ドリームイーターの涙は、きっと志穂本人のもの。その涙に込められたのは、きっと綺麗な恋心。波琉那はブラックスライムを槍のように伸ばし、ドリームイーターの身体を貫く。
「ぐっ……!!」
 ぐらりと身体を傾けたドリームイーターに、梵兵衛は素早く距離を詰め、斬霊刀を構える。
「初恋は良い思い出だし、恋愛にゃ大事な経験だが……行き過ぎた独り善がりはいけねぇな!」
 螺旋忍術を組み込んだ鋭い斬撃は、ドリームイーターの身体を横に薙ぐ。
「こいつの切れ味はちょっと辛口だぜ!」
 膝をつくドリームイーターは、しかしまだ消滅には至らず。目を見開き、天を仰ぐように彼女は胸のモザイクをその手に纏うと、大きく振りかぶる。
「好きなの、好きだったの! 今でも!」
 叫びと共に投げつけられたモザイクは、ソールロッドの方へと真っ直ぐ飛んでいく。
「させないよ!」
 恋心がこれでもかと言うほどにつまったモザイクは、ソールロッドに届く前にリオルトが受け止める。
「っ……!!」
 顔をしかめ、痛みに耐えるリオルトに左手の縛霊手をかざしたリグレット。それからゆっくりとドリームイーターに視線を向けて、微笑む。
「恋は初恋が終わってからよ。初恋の彼よりいい彼を見つけるの」
 妖艶なステップと共に降り注ぐ花びらのオーラにより、リオルトの傷が癒えていく。
「初恋という貴重な青春の一幕……それを血みどろに汚そうとするとは……許せないでやんす!!」
 モザイクを手に次の一手の為に構えを取るドリームイーターに、仁の大器晩成撃が命中する。
「っ……!!!」
 吹き飛ぶドリームイーター。それを視線の端に捉えつつ、シャルロットは滅竜刀 ー轟ーを天に掲げる。そこへ落ちる雷を、シャルロットは刀身で受け止め、そして。
「猛る雷雲、戦場の硝煙、駆ける煌き……出でよ竜の雷!」
 放たれた一閃は、ドリームイーターの身体を跡形も無いまでに灼き尽くしたのだった。


「お疲れ様。あなたと一緒の戦場に立てるなんて、思ってなかったわ」
 リグレットはハイヒールの踵を鳴らしながらシャルロットに歩み寄り、微笑みかける。それを見て、シャルロットも目を細めて頷いた。それから二人は色々と他愛の無い話をしながら、壊れた教室をヒールしていくのだった。
「ソールロッド殿……今回は致し方ない事とはいえ、申し訳ない事をした」
 自信が壊したものを粛々とヒールしたあと、ソールロッドへ駆け寄りベルガモットは頭を下げる。
「え? いえ、大丈夫ですよ。というよりも、説得として効果的だったと思いますし……」
 驚いて目を瞬くも、ソールロッドは首を横に降り気にするなといった旨の返答をする。いやしかし、と真面目なベルガモットは、なおも気まずそうに顔を歪めていた。
「大丈夫でやんすか?」
 あらかたヒールを終え、仁は志穂に駆け寄る。志穂は、ドリームイーター撃破後、ケルベロス達により、ヒール作業の妨げにならない安全な端の方で寝かされていたのだ。その志穂が、僅かに動く。
 仁は口ではああいったものの、本当は彼女の恋を応援したい気持ちもあった。せめて、次の恋は幸せになれるようにという気持ちはあったが、果たして彼女は変われただろうか。
「……う、うぅん……あれ、私?」
 首を傾げながら志穂は起き上がる。それから左右を見て、ぼんやりと空を見つめる。
「あぁ……私……」
 寂しげな表情を浮かべる志穂。心の内では、何を思っているのかわからないが。
「あの、助けてもらってありがとうございます」
 そう言って頭を下げる志穂に、波琉那は首を横に振った。
「気にしないで?」
 波琉那の優しい言葉に、志穂は顔を歪めた。
「早瀬くん……やっぱり、あのマネージャーさんと付き合ってるのかな……」
 その言葉には、以前見られた激しい思い込みと敵意は感じられない。
「志穂さん、やっぱり、早瀬くんの事が好きなんだね」
 にっこりと笑うリオルトに、志穂はかぁっと顔を真っ赤に染めて首をぶんぶんと横に振った。
「えっ、あのっ……ただ、すごいかっこよくて、優しくて……、あの、移動教室の時に忘れ物しちゃって、それを届けてくれて……!! だから、すごい……素敵、だなぁって、思うんだけど……」
 両手で頬をおさえる志穂に、波琉那が微笑む。
「でも、なんか……彼女、いるって。どうしようって……だから……私、どうしたらいいかわかんないの。すっごい、好きなのに……」
 そう俯く志穂に、波琉那が頷いた。
「恋する勇気があったなら、今度はキチンと告白して恋人になる勇気を貴方は持っていると思うの。恋愛で深く傷つくことはどうしても防げない副作用だけど……受け入れて前に進む努力をしていこうよ」
 優しく微笑む波琉那に、志穂はゆっくりと顔を上げる。
「例えば告白して断られたとしても、失恋を経験する事でよ……反省したり自分の良い面を見つめ直せば、女性として磨きがかかるってもんだぜ」
 梵兵衛の発言に、志穂は目を丸くした。そんな志穂を見て、梵兵衛はからりと笑う。
「な~んて……スパイス臭いオッサンに言われたかないかもしれないが……応戦してる事だけは知っといておくれな!」
「えっ、そんな!! オッサンだなんて……!!」
 慌てて首を横に振る志穂の肩に手を置いて、波琉那が言う。
「私も、微力だけど……応援してるからね!」
 口許をおさえ、涙目になる志穂に、リオルトも笑いかける。
「頑張ってね。僕も頑張るから!」
「うん……ありがと……っ! 私、告白するね。気持ち、伝えないとダメだよねっ!!」
 すっかり綺麗になった教室の端で、ぽろぽろと涙をこぼす志穂。
 彼女は初恋を実らせる事は出来ないかも知れないけれど、いつかきっと幸せな恋愛をする事が出来るに違いない。

作者:あかつき 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年6月28日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 1/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 4
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。