暑い日には巨大自動販売機でアイスを買おう!

作者:天木一

 立ち入り禁止の看板が置かれ、閉店してしまった電気屋の店舗がある。店舗前の広い駐車場に一匹の蜘蛛がやって来た。それは機械で出来たダモクレスだった。
 蜘蛛は店の入り口付近まで来ると、店に入らずに隣にあるアイスの自動販売機の前で止まる。その自販機は閉店と共に電源を切られたのか電気がついていなかった。蜘蛛は取り出し口から上に這い上って中に入っていく。するとドンバンバンッと風船のように膨らんでゆき、7mにもなる巨大アイス自動販売機が誕生した。
『アイス―アイス―冷たくて美味しいアイスはいらんかねー』
 ピカッと光って電源の点いた自動販売機から録音したような音声が流れ、足元を改造してキャタピラー のように動き出す。
『夏には冷たいアイスが一番だよー。さあ冷たいアイスを召し上がれー』
 のんびりした声と共に、巨大自販機はアイスを棒付きアイスを撒き散らす。カラフルなアイスは周囲に貼り付き、まるで極寒がきたように凍結させてしまう。
『暑い日にはアイスーアイスが一番だよー』
 自販機が動き出し、道なりに繁華街がある方向へと進撃を始めた。

「次の相手はアイスを売っている自動販売機のダモクレスが相手ですの」
 夏らしい敵が現れたと霧城・ちさ(夢見るお嬢様・e18388)が新たな敵の出現をケルベロス達に告げる。
「閉店した店に放置されている自動販売機がダモクレス化し、人々を襲いに街の繁華街を狙うようです。被害が出る前に敵を迎撃して倒してもらいたいのです」
 資料を広げたセリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)が詳細な情報を提示する。
「ダモクレスはアイスを売る自動販売機となり、巨大棒アイスを飛ばしたり冷気を放って、夏日だというのに周囲を凍結させてしまうようです」
 夏の暑さを吹き飛ばすどころか、冬に逆戻りの気温まで敵の暴れる場所の温度が下がってしまう。
「戦いになるのは東京の街で、到着時に避難は始まっていますが、敵が現れるまでに終わりません。少しの間時間を稼ぎ、一般人を巻き込まないようにしてください」
 敵はとにかく暑いものを嫌い、冷やして涼しくしようとしているようだ。
「もう夏のような暑さで、アイスを食べたくなる気持ち分かりますが、アイスに襲われるわけにはいきません。敵を倒して人々を守ってください」
 よろしくお願いしますとセリカは説明を終え、ヘリオンの準備へ向かった。
「アイスを武器にするダモクレスなんて夏らしい敵ですのっ。でも食べてはダメなアイスなんて生殺しですわ、間違って食べてしまわないように退治してあげますの!」
 ちさの言葉にケルベロス達も同意し、暑さを紛らわすようにアイスの話をしながら動き出した。


参加者
泉賀・壬蔭(紅蓮の炎を纏いし者・e00386)
ゼノア・クロイツェル(死噛ミノ尻尾・e04597)
シャイン・ルーヴェン(月虹の欠片・e07123)
分福・楽雲(笑うポンポコリン・e08036)
霧城・ちさ(夢見るお嬢様・e18388)
クリームヒルト・フィムブルヴェト(輝盾の空中要塞騎士・e24545)
ジン・エリクシア(ドワーフの医者・e33757)
ララ・フリージア(ヴァルキュリアのゴッドペインター・e44578)

■リプレイ

●巨大自販機
 強い日差しの降り注ぐ中、人々が慌てて逃げ出していた。
「アイスの自動販売機がダモクレスになるなんて思いませんでしたの」
 霧城・ちさ(夢見るお嬢様・e18388)がそう言って首を傾げる。
「いい季節になりましたしアイス欲しさに犠牲が出る前に食い止めますの」
 これだけ暑ければアイスに魅了される人も多く出るだろうとちさは想像していた。
「ばら撒くアイスはキャンディーか? クリームか? オイラどっちかっつーと、クリームの方が好きだなぁ」
 そんな呑気なことを考えながら分福・楽雲(笑うポンポコリン・e08036)は敵を待つ。
「来たであります!」
 重鎧で身を固めたクリームヒルト・フィムブルヴェト(輝盾の空中要塞騎士・e24545)が、道の先に7mもある巨大な自動販売機を見つけた。キャタピラーを動かし巨体が近づいてくるとその大きさがよく分かる。
「……確かに暑い日には冷たいものが欲しくなるが……これは如何に……」
 呆れたようにシャイン・ルーヴェン(月虹の欠片・e07123)は巨大自販機を見て言葉を失くした。
「最近暑くなってきたからアイス食いてぇ気分だが、んな物騒なアイスはごめんだぜぇ!!」
 敵の巨体を見上げたジン・エリクシア(ドワーフの医者・e33757)が悪態をつく。
「……また珍妙な機械が出てきたものだな。確かに日中は暑くなってきたとはいえ……ま、とっととぶっ壊すに限るか」
 ぴくりと猫の耳と尻尾を動かしたゼノア・クロイツェル(死噛ミノ尻尾・e04597)は、顔は無愛想なまま警戒して敵の出方を窺う。
「確かに、最近は暑いから……これ良いけど……ちょっと大き過ぎだろ……」
 呆れたように敵を見た泉賀・壬蔭(紅蓮の炎を纏いし者・e00386)は、我に返って避難誘導に動き出した。
「暑くなってきたようじゃしアイスもおいしくなりそうじゃの。自動販売機でも買えるとは便利なのじゃ。このダモクレスはどのくらいアイスを出せるのかのぅ」
 ララ・フリージア(ヴァルキュリアのゴッドペインター・e44578)は観察するように敵を見る。
「巨大みたいじゃし弾切れはなさそうかの。じゃがわらわが食べられるアイスを出せない機械なんぞいらんのぅ」
 食べられないものに用はないと、視線を切って人々の避難へと向かう。

●アイスキャンディー
『アイス―アイス―冷たくて美味しいアイスはいらんかねー』
 呑気な音声と共に巨体が迫って来る。
「ここはケルベロスが食い止めるであります! 避難誘導に従って逃げてくださいであります!」
 敵の真正面でクリームヒルトは大きな盾を構え、周囲に紙兵を放って敵の行く手を塞ぐ。そこに巨大な棒付きアイスキャンディが飛んできて、べっちゃりとアイスが盾や鎧に張り付く。
「この自動販売機もお金を入れればアイスを売ってくれますの? 自動販売機のアイスはあまり見ませんし興味ありますの。でも一般人の方々にはアイスの押し売りをさせるわけにはいきませんわっ」
 ちさは精神を落ち着かせ、己が心を鼓舞して魔方陣を発動する。すると仲間達に加護が与えられその感覚を鋭敏にする。
 ウイングキャットのエクレアはここは通さないと、宙に浮かんで敵の前を塞ぐ。すると飛んで来たオレンジのアイスに押し潰された。
「……あいつらが戻ってくるまで無理に攻める事はない。守り重視でいけ」
 猫のように素早く回り込んだゼノアは、背後から飛び蹴りを叩き込み、反動で飛び退くとすぐに移動して的を絞らせない。
「近くで見るとほんとにデカイ粗大ゴミだなぁ。ここでバラバラに解体してやるぜ!」
 気を取られている間に突っ込んだ楽雲がバールの先端を突き刺し、足を掛けて装甲を引き剥がした。
「ほーら、こっちだぜぇ」
 ニヤニヤした笑みを浮かべたジンは、挑発して敵の注意を引くとそこに巨大アイスが飛んでくる。それをシャーマンズゴーストのトーリが身代わりに受け、べっちゃべちゃにアイスに埋もれた。それを飛び越えてジンは懐に入り電気を纏った掌を当て、電撃が放たれ敵を感電させた。テレビウムのフリズスキャールヴは応援動画を流しトーリを癒す。
 戦っている間にも避難は続いて人々が逃げ出していた。
「申し訳ありません。ケルベロスですが、此処は戦場になるので避難願います」
 人々の盾になるように位置取った壬蔭は、人々に声をかけて誘導する。
「ケルベロスだ、ここは私達が抑える。安心して避難するといい」
 殺意を放って人払いをしたシャインは、分身しながら人々を守るようにして避難を促す。
「こちらへ入ってこないようお願いするのじゃ」
 避難する人を送ったララは立入禁止のテープを張って呼び掛けた。
『夏にはアイスー冷たいアイスを召し上がれー』
 自販機の取り出し口から巨大アイスが放たれる。
「一般人の皆様を護るため、アイスの誘惑に負けずにがんばるであります!」
 クリームヒルトは光で己が身を包み張り付くアイスを消し飛ばして、一歩も引かぬ覚悟で次のチョコアイスを盾で受け止めた。だがアイスは飛び散り口へと吸い込まれるように入った。ほろ苦いチョコの甘みが口を満たし至福の気持ちにさせる。
(「あー……モナカアイス食いてえな……」)
 アイスを食べる姿を見てそんな事を考えながらゼノアは駆けて大鎌を振るい、側面を切り裂いてそのまま距離を取る。
「アイスおいしいのか……」
 ごくりと想像した楽雲の喉が鳴る。
「いや! いやいや! 食べたらダメって分かり切ってるのに、そんなエサに俺が釣られ……」
『どうぞー』
 首を振った楽雲の頭から巨大アイスキャンディーが落ちて来てべちゃりと潰れ、口の中が甘酸っぱい苺の味に満たされた。
「うまー!!」
 夢中になって楽雲は満面の笑顔でアイスを食べ始める。
「食べものを粗末にする攻撃はいけませんわっ! でも口にするとおかしな効果がありますし食べものですの……? とにかく無駄はいけませんわね」
 疑問に思いながらもちさの周囲に桃色の霧が生まれ、それがふわりと流れて楽雲を包むと、心を正常なものへと戻す。
「てめぇ、アイスだけじゃなく、頭も溶けそうなんじゃねえかぁ?」
 挑発を続けるジンは、チェーンソーを叩きつけ駆動する刃がガリガリと装甲を削る。そこへ射されようと取り出し口に新たなアイスが見える。
 そこへシャインが白銀のロングドレスの裾を翻して駆け、影の弾丸を撃つと敵の飛ばしたアイスを相殺した。それを目晦ましに肉薄すると刀を抜き放つ。
「……油断したな? 内部より破壊せしめし……くらえ!」
 振るう刃を傷口に突き入れ、引き抜きながら斬り裂いた。
「さて、避難は終わりじゃ。ここからはダモクレス退治といくかのぅ」
 駆け戻ったララは跳躍し、飛び蹴りを浴びせて自販機を揺らす。
「確かに美味しい時期だよな……だが食べる訳にもいかんのでな」
 避難を終え合流した壬蔭も、勢いのまま接近して中段回し蹴りを叩き込み装甲を凹ませた。
『おいしーアイスー暑いなら、一本どうかねー』
 チョコミントアイスが壬蔭の顔を覆うように口に突っ込まれる。
「くっ、頭にキィ―ンと来た……だが刺激で目は覚めた」
 頭を振った壬蔭はガントレットの拳を強く握って打ち込み、大気との摩擦で燃え上がる拳がめり込んで黒く焦がす。
「私と共に踊れ!」
 素早く動き回ったシャインは敵の死角に回り込み、舞うように蹴りの乱舞を浴びせる。軽やかな舞に見えるがその一撃一撃に自販機の装甲が破壊されていく。
「頭がキンキンして痛い……冷やされる方の立場にもなりやがれ!」
 先程とは一転して顔をしかめた楽雲は妖気を手に集め、恨みを込めるように敵を殴りつけて凍らせてゆく。
「アイスが美味しいのであります! ですが人々を護るのが優先であります!」
 クリームヒルトはチョコアイスを吹っ切るように光を纏って突撃し、棍を突き入れ凍ったガラスに穴を空け中の見本ごと内部の機械を穿つ。
『おいしーよー』
 次のアイスが飛び出してくると、べちゃりと地面に落ちて周囲を凍らせた。
「そんなとろい攻撃食らうかよ!」
 ローラーダッシュで回避したジンは、炎を纏う足で蹴りつけ足形の焦げを残す。
「……食って欲しいなら普通のアイスを吐き出すんだな。客の要望は聞くものだぞ」
 ダメージのあるアイスなど食べられないと、ゼノアが猫のヒゲのようなものを手にすると、それがみるみるうちに巨大化して棍となり、敵に向けて突き入れた。
『普通のアイスー普通ならこれ、バニラアイスだよー』
 普通を最もオーソドックスなアイスと受け取った敵は、バニラの棒付きアイスを吐き出し、べちゃっとゼノアの顔に叩き込まれ口の中へと侵入してきた。その甘く広がるバニラの香りに心が揺らぐ。
「食べるというより埋もれてしまう感じですわっ。顔も服もベタベタになってしまいますの」
 ちさはもう一度桃色の霧を放ち、アイスの甘い魅了からゼノアを救い出す。
「わらわはこのダモクレスが普通の販売機じゃったらどんなにいいのにと思うのじゃ。大きなアイスが美味しそうなのじゃ。でも食べられぬ……残念じゃな」
 翼を広げたララは己が身を光の粒子に変えて突進し、敵を貫き衝撃を与えて背後に元の姿となって現れた。

●冷たく美味しい
『おいしーよー夏にぴったりのアイスだよー』
「うーん、茶番はしまいだ。ここで完全に破壊する」
 壬蔭は貫手を放ち、強化ガラスを突き破って内部の見本アイスを破裂させた。だがそこで取り出し口から冷気が放たれる。極寒のような冷たさに腕が凍っていく。
「普通ってそういう意味じゃねえから……」
 顔についたアイスを腕で拭ったゼノアは、冷気を体が凍る前に突っ切って蹴りを叩き込む。壬蔭はその間に敵を蹴って腕を引き抜いた。
 アイス塗れのエクレアは重そうに空に飛び、清らかな風を起こして仲間達を包み込む。
「エクレアはアイスとか食べたりしてるところを見た記憶がありませんわね。猫は食べないものですの?」
 その様子を横目に見ながら妖精のように跳んで近づいたちさは、蹴りを叩き込んで衝撃を与えゴロンゴロンとアイスを吐き出させた。
「冬でもアイスは美味しいが……夏であっても貴様のアイスは遠慮する」
 アイスを華麗なステップで避け懐に入り込んだシャインは、足を上げてピンヒールを触れるように当てる。そして螺旋の力をねじ込み内部からエネルギーの本流で破壊した。
『どれもおすすめだよー』
 色々な種類のアイスが飛び出し、放射状に落下してくる。それをアイスから逃れ出たトーリがまた浴びて埋もれてしまう。
「甘いものは好きでありますが、攻撃であるならば負けられないであります!」
 クリームヒルトは棍を回転させてアイスを払い、隙間に突き立て中から火花が散る。だがそこへ更なるアイスを浴びて薙ぎ倒された。すぐにフリズスキャールヴが動画を見せてアイスの影響を消す。
「おいしくても食べきれない巨大アイスは遠慮する!」
 勢いをつけて楽雲は釘を生やしたバールをフルスイングし、敵のひびの入ったガラスを叩き割った。
「おぬしのせいでアイスが気になってしょうがないのじゃ」
 落ちているアイスを気にしつつもララは砲撃を行って敵の足元を爆発させ、陥没させてキャタピラーをめり込ませる。
『さーさーそこの子もそこの子も、おいしーアイスをあげるよー』
 自販機が新しいアイスを取り出す。
「誰がガキだぁ!!」
 子供扱いされてキレたジンは、鎖を絡ませて自由を奪いチェーンソーで斬りつけた。火花を散らし装甲が削れると中からアイスの溶けた液体が漏れ出た。
「中から色々と溶け出しているぞ……」
 跳躍して避けた壬蔭は手刀を振り下ろし、上から下へと敵のボディを斬り裂いた。
「ラストダンスよ。また会いましょう、あの世でね」
 残像を残すようにシャインは敵の目を欺き、蹴りを叩き込んではステップを踏んで反撃を回避し、自販機の全身をボコボコに凹ませた。
『まだまだアイスはあるよー冷たいよー』
 ぼろぼろになっても呑気な音声は変わらずに流れ続け、アイスがゴロゴロと転がってくる。
「最後のあがきでありますな、それならば受けて立つであります!」
 仲間を護るように前に出たクリームヒルトが己が身を盾とし、無数のアイスを浴び全身をカラフルな色へと染めた。
「もうアイスは品切れだ! それにオイラはアイスクリームの方が好きなんだよ!」
 楽雲は両手にバールを持ち、黄金の雷を宿して振り抜きXに敵を斬り裂いた。
「旨かろうと食えねぇアイスじゃ意味がねぇ、ぶっ壊してやるぜぇ!!」
 接近したジンが掌で触れ、電気を流して内部の機械をショートさせ爆発させた。
「おぬしを倒してさっさとまともなアイスの自動販売機を探すのじゃ」
 ララは開発中のガジェットの弾を発射し、敵の中央に撃ち込まれると、重力を発生して地面に深くめり込ませていく。
「……そろそろ店仕舞いにして貰おうか。流石にお前は供給過多だ」
 ゼノアが陰から這い出す無数の死神の手を呼び出し、自販機を雁字搦めに掴み憐れな獲物のように引き裂かれ全身をズダズダにしていく。
『冷たいアイス―……アイスー』
 冷気を漏らし周囲を凍らせながら自販機はアイスを出そうとする。
「道までアイスだらけですの、後のお掃除も大変ですわね。ではこれ以上汚させないようにしますの」
 ちさは星型のオーラを足に纏わせ正面から飛び蹴りを放ち、装甲に星の形をした穴を作り出し、そのまま背中まで貫通して飛び出した。ぽっかり穴の空いた自販機は引火し、大爆発を起こして砕け散った。

●買い食い
「……あいつの冷気のせいか、動いた後なのにまだ若干肌寒いな。やはり氷菓の時期はもう少し先か」
 ゼノアはアイスを浴びて食べさせられ、冷え切ってべたつく体を見下ろし溜息をついた。
「状態異常にならないちゃんとしたアイスを食べに行きたいでありますね。鎧装備だとなかなか暑いのであります」
 逆にクリームヒルトは鎧の中の蒸れて流した汗を拭う。
「ソフトクリーム食べて帰ろうか……」
 壬蔭が強い日差し見上げ、アイスが食べたい気分になっていた。そうしてどこかに店がないかと見回すと、遠くに戦ったのと同様のアイスの自販機を見つけた。
「俺の奢りだ、みんなもどうよ?」
 皆でその前までやって来ると楽雲が仲間に振り向き硬貨を入れた。
「お、それじゃあありがたく頂くとするかなぁ」
 ジンがボタンを押し、出て来たアイスの包装を剥いて頬張る。
「おお、これが自動販売機のアイスなのじゃな」
 目を輝かせたララもアイスをペロリと舐め、冷たく甘い味を楽しむ。
「自動販売機でアイスを売ってくれますのね。すごいですわっ」
 物珍しそうにちさは手にしたアイスを見下ろし口にした。
「ん、美味しい」
 喉が渇いたとシャインは普通のアイスを舐めた。
 冷たいアイスが戦いの熱も疲れも癒し、ケルベロス達は甘さに蕩け笑みを浮かべた。

作者:天木一 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年5月30日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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