求めるものは無類の勇気

作者:秋津透

「あれ?」
 千葉県千葉市、巨大港湾施設千葉港の一角。普段は港湾作業、時折ライブイベントなども行われる埠頭のあたりを、ぽやぽやとお散歩していたリディア・リズリーン(想いの力は無限大・e11588)は、ある区画を曲がったところで、急に周囲に人の気配がなくなったことに気が付いた。
 そして、いったいどこから湧いて出たのか、埠頭に並ぶ倉庫の前に、ギターとも鎌ともつかない変な武器を構えた、全身青色基調の変な奴が現れる。
「ふふふ。超ポジティブで知られたケルベロスのリディア・リズリーン、ついに我が手中に落ちたな」
「……誰?」
 得意げに言う青い奴に、リディアは首を傾げて訊ねる。以前、何か因縁のあったデウスエクスかもしれないが、基本的に未来志向で過去を振り返らないリディアは、そーゆーのは簡単に忘れる傾向にある。
 そして青い奴は憮然として叫んだ。
「オレは、人々の喜怒哀楽を無尽蔵に喰らって収集する大物ドリームイーター、その名も高い激情の蒼煌石「コーディアライト」だ!」
 そして、ドリームイーター「コーディアライト」は、気取った口調に戻って続ける。
「人間の感情を集めつくしたオレが求める最後の感情は、無類の勇気! オレと対峙しても勇気を失わない相手を探すのは、なかなか難儀だったが、リディア・リズリーン、お前なら最後まで勇気を失うことなく、オレの餌食となってくれることだろう!」
「……はあ」
 何その身勝手すぎる動機、と、呆れかえるリディアに向け、ドリームイーター「コーディアライト」は手にした武器を構えなおした。

「緊急事態です! リディア・リズリーンさんが、彼女の勇気を狙う強力なドリームイーター、激情の蒼煌石「コーディアライト」に襲われるという予知が得られました! 急いで連絡を取ろうとしたのですが、連絡をつけることが出来ません!」
 ヘリオライダーの高御倉・康が緊張した口調で告げる。
「彼女は千葉港の埠頭にいるはずなので、今すぐ全力急行します! 一刻の猶予もありません!」
 そう言って、康はプロジェクターに地図と画像を出す。
「現場はここです。ドリームイーター「コーディアライト」は、ギターと鎌が一体化したような独特の武器を使い、バイオレンスギターと簒奪者の鎌のグラビティを、すべて高い威力で駆使することができるようです。また、外見上モザイクが目立ちませんが、モザイクヒーリングも使えるようです。ポジションは、キャスターではないかと思われます。恐ろしいほど強い、という相手ではないようですが、それでも一対一で戦ったら、リディアさんに勝ち目はありません」
 そして康は、一同を見回して続ける。
「幸いというか何というか、敵は単体で、増援は呼ばず、撤退もしません。相手を斃すか、リディアさん……と、救援に入った皆さんが全員斃れるか、どちらかになります。どうかリディアさんを助けて、ドリームイーターを斃し、皆さんも無事に帰ってきてください」
 よろしくお願いします、と、康は深々と頭を下げた。


参加者
メリルディ・ファーレン(陽だまりのふわふわ綿菓子・e00015)
ミツキ・キサラギ(剣客殺し・e02213)
リディア・リズリーン(想いの力は無限大・e11588)
南條・夢姫(朱雀炎舞・e11831)
浦戸・希里笑(黒蓮花・e13064)
ソル・ログナー(鋼の執行者・e14612)
柊・弥生(癒やしを求めるモノ・e17163)
櫻木・乙女(鳥籠のアオイトリ・e27488)

■リプレイ

●嵌ったのは、貴様の方だ
 千葉県千葉市、巨大港湾施設千葉港の一角。
 リディア・リズリーン(想いの力は無限大・e11588)は、彼女を待ち伏せしていたと称するドリームイーター、激情の蒼煌石「コーディアライト」を睨み据えて告げた。
「無類の勇気、ね。さて、何をもって勇気というのかな? ここでアンタと正々堂々、一騎打ちを演じる気概をお望み?」
「ああ、正々堂々なんてのはどうでもいいが、みっともなく背を向けて逃げ出したり、泣いて命乞いしたり……失神とか茫然自失とかしなけりゃ、御の字だ」
 にやにやと気障りな笑みを浮かべ、コーディアライトは言い放つ。
「言っとくが、助けを呼んでもムダだ。何も誰にも届かない。通信封鎖は完璧だ。否が応でも、お前はオレと、ここで一騎打ちするしかないんだよ」
 妙に楽しげな調子で、ドリームイーターは言葉を続ける。
「絶望したか? 命だけは助けてくれと泣き叫ぶか? いやいや、お前はオレの言葉ぐらいじゃ、望みを捨てないだろ? 勇気をなくさないだろ?」
「ごめんね。私にそんな勇気は無い」
 相手とは対照的に、うんざりしたような調子でリディアが告げ、コーディアライトは眉を寄せる。
「なんだと? 勇気がないって、今更……」
「アンタは失望したとか、臆病者とか言うかもしれないけれど、そんな無謀で命を散らすより、私は愛する皆、愛する彼と……添い遂げるッ!」
 リディアの言葉に、コーディアライトは理解に苦しむ表情になる。
「ちょっと待て、それは、勇気がなくて、オレが求める感情を持ち合わせてないから、戦わずに見逃して仲間の元へ帰してくれってことか? そんな話が通るわけが……」
 言いかかるドリームイーターを完全無視して、リディアは天を仰いで叫ぶ。
「皆……! 来てくれて、ありがとう……!」
「な、なにぃ!?」
 愕然として上を見上げたコーディアライトの顔面に、ヘリオンから降下してきた櫻木・乙女(鳥籠のアオイトリ・e27488)が、降下速度をそのまま乗せた重力蹴りを叩き込む。
「ぐぎっ!」
「特に言うことはありませんね。ああひとつだけ」
 ぐりぐりぐりぐりとドリームイーターの顔面を地面に押し付け踏みにじり、乙女はこれ以上ない冷ややかな声で告げる。
「死ね」
「ぎ、が、ご、げっ!」
 コンクリートにめりこんだ頭を強引にぶっこ抜いて乙女を振り落とし、コーディアライトはどうにか身を起こす。
 すると、その目の前に、乙女とほぼ同時に降下してきたソル・ログナー(鋼の執行者・e14612)が立つ。
「誰に手ェ出したか理解してなかったのが、運の尽きだ。俺に出逢ったのが、貴様にとって最大の不幸だ」
 言い放つと、ソルは遠慮会釈のカケラもなく、至近距離からガジェットガンを撃ち放つ。まともにくらったドリームイーターの頭部が血泥と化して破裂したが、さすがにそれで死にはせず、新しい頭が首からにゅっと生えてきて喚く。
「な、なんだ、てめぇは!」
「そいつの勇気の源の一つさ」
 からっぽ頭はいくらでも替えが効くってわけか、と、皮肉っぽく呟くと、ソルは背後のリディアに苦笑を向け、それからコーディアライトへ告げる。
「……掛かって来いよ、現実ってヤツを教えてやるぜ?」
「くっ……なぜだ。なぜ、オレがこいつを罠に嵌めたとわかった……」
 ぺっと血の塊を吐きながら、コーディアライトは呻く。
「まさか……まさか、嵌められたのは、オレの方……なのか?」
「別に、わざわざ嵌めたつもりはないけど、無作法に手を出してきた代償は、しっかり払ってもらいましょう」
 続いて降下着地したメリルディ・ファーレン(陽だまりのふわふわ綿菓子・e00015)が言い放ち、攻性植物『Quelque chose d'absorbe』の先端から植物の鎖を伸ばして、リディア、乙女、ソルの三人に、防御力を上げるグラビティを送る。
 そして、ライドキャリバー『ハリー』に騎乗したまま降下してきた浦戸・希里笑(黒蓮花・e13064)が、コーディアライトに向け言い放つ。
「友達が変なチンピラに絡まれてるって聞いては、黙ってられないね。悪いけどそこまでだよ、これ以上は私たちが許さない」
「だ、誰が変なチンピラだ!」
 コーディアライトは、憤然として言い返す。
「オレは、人々の喜怒哀楽を無尽蔵に喰らって収集する大物ドリームイーター、その名も高い激情の蒼煌石「コーディアライト」だ!」
「……え、ドリームイーターなの? チンピラじゃなくて?」
 どうも本気で誤解していたらしく、希里笑は怪訝そうに訊ね返す。
 すると、ソルが少々複雑な表情で告げた。
「確かにドリームイーター……少なくともデウスエクスなのは間違いない。頭を粉砕したが、軽く再生しやがった。だが、チンピラかどうかは何とも言えん」
 そして希里笑は、まじまじと敵を見やってから言い放った。
「まぁどんな奴でもデウスエクス、油断するつもりは無いよ」
 そう言うと、希里笑はライドキャリバーの上に立ち上がり、大きく跳ぶ。
「輝け、オウガ粒子。メタリックバースト」
 宣言とともに、希里笑は自分自身と自分のサーヴァントを含めた前衛に、命中力上昇のグラビティを放射する。
「なんなんだ、いったい……ぐわっ!」
 てっきり希里笑に攻撃されると思って身構えていたコーディアライトが気の抜けた声を出した瞬間、『ハリー』が炎をまとって突っ込んできて、容赦なく体当たりをかます。
「く……くそっ……ヤバいぞ……これは」
 炎を付けられたコーディアライトは、どんどん増えていくケルベロスたちを見回しながら、モザイクを使って自己治癒とキュアを行う。
 そこへ降下してきた南條・夢姫(朱雀炎舞・e11831)が、乙女と同様にコーディアライトの顔面に急降下重力蹴りを叩き込む。
「ぎ、が、ぐ、げっ!」
 再びコンクリートに頭をめりこませたドリームイーターは、再び強引に頭をぶっこ抜いて夢姫を振り落とす。
「く……くそおっ……」
「……そこそこタフではあるようだが……?」
 それだけが取り柄か? いや、油断は禁物だと口の中で呟き、降下してきたミツキ・キサラギ(剣客殺し・e02213)は、ソルに命中力上昇のグラビティを送る。
 そしてリディアが、強い口調で言い放つ。
「私は一人じゃ生きられない! だから皆と一緒に生きるって決めた! 私の勇気はそのためのもの!」
 くらえ、と、リディアは夢幻の大鎌『ラ・クラルテ』を振るう。コーディアライトの胸元がざくりと斬られ、血ではなくモザイクが溢れ出る。
 するとコーディアライトは、愕然とした表情になって呻いた。
「オ、オレが集めた感情が……喜怒哀楽が漏れていく……馬鹿な……リディア・リズリーン、お前はいったい……ぎゃあっ!」
 口走るドリームイーターを、リディアのサーヴァント、テレビウムの『ナノビィ』が、余計なことを言うなと言わんばかりにバールのような凶器で容赦なくぶん殴る。
 そして、降下してきた柊・弥生(癒やしを求めるモノ・e17163)が、乙女、夢姫に続いて、コーディアライトの顔面に三発目の急降下重力蹴りを叩き込む。
「大切な人たちに手を出すなら容赦はしない、許しもしない、逃がしもしない!」
「ぎ、ぐ、ご、げっ!」
 三度コンクリートに頭をめりこませたコーディアライトは、またも強引に起き上がろうとしたが、弥生は追い討ちのように激しく脚を踏みつけ、ドリームイーターが起き上がるのを許さない。
「人の心に土足で踏み込んできて喰い荒らすドリームイーターなんて、とっとと死ねばいい、死ね、死んでしまえ!」
「げ、ぐ、ぎ、がっ! げごっ!」
 最後はボクスドラゴン『りゅう』に体当たりをされ、踏まれた蛙のような声を出しつつも、コーディアライトは必死にもがいて弥生を振り落として起き上がる。
「く、くそぉ、やりたい放題やりやがって……」
「はん、貴様の思惑では、自分がやりたい放題やるつもりだったんだろう?」
 自業自得だ、と、ソルは厳しい表情で言い放つ。
「覚えておけ。勇気とは、一人で紡げはしない。まして奪ったところで、すぐに消え去る儚いものだ」
 言いながら、ソルはコーディアライトの至近距離へと踏み込む。
「しかし、使い方次第では無限の力となる。……勇気を奪おうなどと企む貴様には、無理だがな」
「ぐはっ!」
 ガジェットを瞬時に変形されたドリルで胸を突かれ、コーディアライトは口から血を吐いた。

●三位一体! そして末期の捨て台詞……なのか?
(「しかし……やけに粘りやがるな、こいつ」)
 モザイクを溢れさせて自己治癒を行うコーディアライトを見据え、ミツキは声には出さずに呟く。
(「一般人の想念から生み出されたばかりのドリームイーターならともかく、こいつはデウスエクスとしてそれなりに年季を積んでいるはず。なぜ、一発打開も狙わず逃走の隙も窺わず、自己治癒を重ねてじり貧になりながら粘る?」)
 まさかとは思うが、援軍のあてがあるんじゃなかろうな、と、ミツキは眉を寄せる。
「何を目論んでるのか知らんが、余分な時間をくれてやるつもりはねぇ! 狐月三刀流奥義、待宵! ……この『二撃』見切れるか!」
 言い放って、ミツキはオリジナルグラビティ『待宵(マツヨイ)』を放つ。瞬きの間に距離を詰め、右の刀から放たれる素早い二段突きがコーディアライトの胸を貫く。
「ぐはっ……!」
「追い討ちます。全てを灼き払いなさい!」
 夢姫が間髪を入れず、オリジナルグラビティ『蒼き獄炎の不死鳥・朱雀(アオキゴクエンノフシチョウ・スザク)』を叩き込む。
 不死鳥の形に形成された蒼き獄炎が、コーディアライトに向かって飛翔、炎に包み込む。
「よし、ここは私もオリジナルグラビティ……じゃなくて、ブレイブマイン!」
 弥生が前衛に、破壊力上昇の士気上げ爆発を送る。オリジナルグラビティ『現ヵ夢幻ヵ(ウツツカユメカ)』も用意してきてはいるが、これは麻痺付与を狙う列攻撃グラビティでダメージは小さい。
 そしてソルが、リディアと乙女に目配せしながら言い放つ。
「三つの光と絆を結びし力、今此処に因果を断つ!」
「心得ました……折れぬ心は、朽ちぬ魂は、深淵をも伐ち祓う無限の勇気。勇敢なる魂よ、今此処に集いし戦士達の導となれ」
 乙女がオリジナルグラビティ『魚座/真「Ame du baresark」(ベルセルク)』の詠唱を行う。本来は、乙女が使用するルーンアックス『ベルセルク』を召喚する魔法だが、ここは応用で、斧、鎌、剣の三種の武器の幻影……いや、魂が召喚される。
 斧の魂は、乙女の『ベルセルク』へ。鎌の魂は、リディアの『ラ・クラルテ』へ。そして剣の魂は、ソルの斬霊刀へと重なっていく。
「託されし無垢なる聖鍵の名の下に、今集いし戦士たちを導け!」
「『目標捕捉』『領域固定開始』『出力制限解除』『重力集束限界突破』『認証コード求ム』『輝く蠍の心臓よ、暁に燃えて刃成せ!』『認証成立……発動』」
 乙女の召喚により魂を得た斬霊刀に、蠍座の巨星アンタレスを思わせる真紅の光を纏わせ、ソルはオリジナルグラビティ『星辰集え輝かしき巨天の蠍(ヴァーミリオンペネトレイター・アンタレス)』を発動させる。
 一方、リディアも『ラ・クラルテ』を高々と振りあげ、オリジナルグラビティ『【想いの力は無限大】(エモーショナルバースト・インフィニティ)』を発動させる。
「全力全開を飛び越えろ……これが私の、無限大ッ!!」
 通常は拳に纏わせる蒼き炎を、リディアは『ラ・クラルテ』に纏わせる。このグラビティは本来「orヒール」エフェクトを持つが、大鎌から打ち出す時にはヒールになることはない。
「いくぞっ!」
 ソルが咆哮し、真紅の輝きを帯びた刀でコーディアライトをまっすぐに刺し貫く。凄まじい苦悶の形相となったドリームイーターは、しかし、あたかも無数の蝙蝠に分身して攻撃を躱す吸血鬼のように、無数のモザイクと化していったん散り、再集結して元の姿に戻る。
「くっ……ヤバい……」
「そうとも、まだ、終わってない。枯れない勇気に潰えて果てろ」
 乙女が宣告し、再集結直後のコーディアライトに向け、真っ向から『ベルセルク』を振り下ろす。完全に両断されたコーディアライトは、しかし、切り口からモザイクを噴出して、切断された左右の身体を繋ぎとめる。
「う、う、う……ヤバい……マジ、限界……」
「まだ、終わってないと言ったはずだが?」
 乙女が冷ややかに告げ、次の瞬間、リディアは『ラ・クラルテ』を横一閃、蒼き炎を全力でぶちかます。
「喰らえるものなら、喰らうがいい! これが、私が振り絞った……勇気だぁぁッ!!」
「ぐわああああああああああああっ!」
 コーディアライトの全身が蒼き炎に包まれ、形を失う。散ったモザイクが、炎の中で焼け熔ける。
「……やったか?」
 ソルが呟いた時。
 炎の中で焼け熔けるコーディアライト……あるいは彼を形成していたモザイクが、不思議な響きの言葉を告げる。
「見事だ、リディア・リズリーン……その無類の勇気に敬意を表して、なぜオレが、勝ち目のない戦いを、逃げようともせず受けたか教えてやろう……オレは、すべての感情を吸収して孕む偉大な母石たるドリームイーターより生み出された分身の一人。オレの体験は、すべて母石に伝えられる。そして母石は、絶対にお前を生かしてはおかないだろう」
「……」
 リディアのみならず、ケルベロスたち全員が、蒼き炎に包まれたドリームイーターを無言で見据える。そしてドリームイーターは、急速に燃え尽きながら言葉を続ける。
「母石は必ず、お前に選り抜きの刺客を差し向ける。感情を奪うなどという生易しい目的ではない。お前と取り巻きどもをまとめて始末する力を持った刺客が……遠からず……必ず……」
 捨て台詞や呪詛というには、悪感情の薄い声で告げると、蒼き炎はそのまま小さくなって消える。
 消えた場所へリディアが歩み寄り、半ば熔けたコンクリートの地面に落ちている菫青石を見つけ、拾い上げた。
「……なんか、厄介なモノに目をつけられちゃった……のかなあ」
 溜息混じりに呟きながらも、リディアは菫青石を懐中にしまう。
 その肩に、ソルが手を置き、告げる。
「帰ろう。俺たちの家に」
「うん!」
 うなずいて、リディアはソルの手を取る。
 それを少し離れて見やり、乙女が呟く。
「おっかしいですねぇ……まだ夏は遠いはずなんですけど……ここだけ気温高くないですか?」
「ふっ、あとはソルに任せて浦戸希里英はくーるに去るぜー」
 そう言ってライドキャリバーにまたがる希里英を、メリルディが制止する。
「こら、去るな! 現場のヒール手伝って!」
「おう、俺も手伝うぜ」
 そう言いながらも、ミツキはちょっと羨ましそうな表情で、リディアとソルの方をちら見した。

作者:秋津透 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年3月28日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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