外道に見初められた幼稚園

作者:ハル


 そこは、都内にある幼稚園であった。
「はーい、皆、お外で遊びましょうね~!」
 若いエプロン姿の先生の合図に合わせて、小さな子供達が「わぁー!」とはじゃぎながら、敷地内を一斉に駆けていく。子供達は遊戯で、砂場で、それぞれ思い思い楽しんでいた。
「オー、オー、いるじゃねぇの、若い女と、餓鬼共!」
 そんな幼稚園の校舎の上。そこから、3メートルを優に超えるであろう巨体の男――エインヘリアルは、先生と子供達を睥睨するように見下ろしていた。
「よっと!」
 肩に担いでいるのは、無骨なルーンアックス。彼は、校舎の上からヒョイッと飛び上がると、
「ん~、いいねぇ! 若い女の肉の感触は最高だぜ!」
 満面の笑みを浮かべながら、下で子供達の相手をしていた若い先生を両断してしまう。
 ビシャー! 飛び散る鮮血と、臓物。子供達は、何が起こったのかすら分からず、表情を失っている。
「さて、次は餓鬼の肉を断つ感触を味わうとするか。餓鬼の肉は柔らけーからな~、燃えるぜ!」
 横から、縦から振り下ろされるルーンアックスは、次々と幼い子供達の身体を、いとも容易く……人だったナニカへと変えていくのであった。


「……私達エインヘリアルの風上にもおけぬ奴らだ」
 ケルベロス達を会議室に招き入れたザイフリート王子(エインヘリアルのヘリオライダー)は、苦渋の表情を浮かべていた。
「神野・雅(玲瓏たる雪華・e24167)の報告により、過去にアスガルドで重罪を犯した、凶悪犯罪者と思われるエインヘリアルが、幼稚園を襲って殺戮を行うという、信じがたい凶行を予知した」
 相当血に飢えているのだろう。現れた個体は、実に楽しそうに犯行に及んでいる。そこに、哀れみや悔悟の念は一切ない。
「このまま放置すれば、関係ないエインヘリアルにまで風評被害が及んでしまう可能性があるのだ。どうか、お前達の力を貸して欲しい!」
 ザイフリート王子王子は、深く頭を下げて頼み込む。
「出現したエインヘリアルは、幸いな事に1体のみであるようだ。ルーンアックスを装備しており、口にする言葉の程度の低さから、撤退するような事はまずないだろう」
 問題点としては――。
「エインヘリアルよりも先に、幼稚園の子供達、及び先生を避難させてしまうと、襲撃場所が変更になってしまう恐れが非常に高いという事だ」
 ……予知できただけ、幸運と思うしかない。
「現れたエインヘリアルは、女子供を殺す事を至上の喜びとしている外道だ。比較的若い女、子供に見える容姿をしているなら、他には特に条件はないようなので、意識を引きつける材料の一つになるだろう」
 そこまで言って、ザイフリート王子は強く拳を握りしめた。
「このような外道の行いによって、今地球にいるエインヘリアルの名誉を穢す訳にはいかん! 一刻も早く、現れたエインヘリアルを撃破してくれ!」


参加者
レイ・フロム(白の魔法使い・e00680)
ステイン・カツオ(クソメイド・e04948)
樒・レン(夜鳴鶯・e05621)
アンジェラ・コルレアーニ(泉の奏者・e05715)
メルーナ・ワードレン(小さな爆炎竜・e09280)
鳴門・潮流(渦潮忍者・e15900)
神野・雅(玲瓏たる雪華・e24167)
植田・碧(エンジェルハイロゥ・e27093)

■リプレイ


『――全力を尽くして守ります、ですから、協力をお願いします、です』
 都内の幼稚園の砂場にて、子供達に混じりながら遊ぶアンジェラ・コルレアーニ(泉の奏者・e05715)は、自身の口から発した決意の言葉を思い返していた。
「子供達の笑顔は、しっかりと守りませんと、です」
 アンジェラの瞳に映る、何も知らずにはしゃぐ園児達の笑顔は眩しい。対照的に、事情を知らされた先生達の表情は固かった。
「敵は非道だ。できる限り迅速に事を終わらせたいものだ」
 そんな、緊張する先生達を案じるように、すぐ近くで待機するレイ・フロム(白の魔法使い・e00680)が呟く。
「言われるまでもない。罪もない子供達を、先生を傷つけさせはせん」
 すると、どこからか影となって見守っているのだろう、樒・レン(夜鳴鶯・e05621)の声が聞こえてきた。
「エインヘリアルって、こういう趣味の悪い輩が多いのかしら……?」
 ふと、植田・碧(エンジェルハイロゥ・e27093)が言う。
「どうでしょうか、ただ、今回の輩が最悪な事だけは分かります」
「女子供を狙う外道……か」
 鳴門・潮流(渦潮忍者・e15900)と神野・雅(玲瓏たる雪華・e24167)の眉根が寄る。最も王子の話では、風評被害に憤慨している様子であった。碧は、「やっぱり一部っぽいわよね、そっちも含めて頑張らないと!」そう気合いを入れる。
「なんにせよ、――ふざけんじゃないわよ……! この糞外道! それに尽きるわねっ!」
 殴るだけでは飽き足らないと、メルーナ・ワードレン(小さな爆炎竜・e09280)の瞳は、文字通り燃えていた。
(……たくっ、熱くなりすぎじゃねぇか? ……いや、そうとも言えねえか)
 そんな、やる気を漲らせる若者達の姿に、ステイン・カツオ(クソメイド・e04948)は苦笑を浮かべるも……。
「……なにしてるの?」
「お姉さん達、今かくれんぼしてんだ。ばらさねえでくれよな。マジで」
「へぇー、そうなんだー! うん、分かった!」
 無邪気な子供達の姿に、ステインもまた、拳を握りしめるのであった。


「あっ、砂でお城作ったんだね」
「えへへ、すごいでしょー?」
 先生が、園児の作った砂の城を手を打って褒めている。
 その時!
「っ、皆さん! 来た、ですよ!!」
 アンジェラが、その先生の周囲を囲む影に違和感を感じ、空を見上げた。
 そこには――女子供の肉を裂くという、歪んだ欲望に目が眩み、満面の笑顔を浮かべる巨体のエインヘリアルがいた!
「ふふ、あなたを待っていました、です♪」
 アンジェラは飛び上がると、無骨なルーンアックスが先生を傷つけるより早く、光の剣で迎撃する。
「ッ、餓鬼……だと!?」
 エインヘリアルは、ただの子供だと思っていたアンジェラの反撃に、目を見開く。だが、一番始めに視界に入った先生の肉を裂くという執念は強く、エインヘリアルはアンジェラを無視して返す刃で先生を狙っている。
「アンタの相手は、このあたしよ!」
 光り輝く呪力と共に振り下ろされる一撃を、今度はメルーナが鉄塊剣で受け止める。猛烈な力が込められたエインヘリアルの攻撃は、重い衝撃となってメルーナの血管を浮き上がらせる。だが、メルーナはミカンに属性を注入してもらいながら、血が滲む程歯を噛みしめて堪えると、「碧、ステイン、雅!」と、どこか怒ったように仲間の名を呼ぶ。
「ええ! コルレアーニさん、ワードレンさん、さすがね!」
「お気持ちはお察ししますが、お身体を大事に。うん、耐えてもらわねえと困るし」
「……一先ず、第一段階は上手くいったか」
 その呼び声に応じて、碧の電光石火の蹴りが、劣勢のメルーナを圧力から解放させ、ステインの大地をも抉るエクスカリバールが、エインヘリアルに打ち込まれる。
「餓鬼と、女……だが違うな、貴様ら、ケルベロスか」
 攻撃を受け、踏鞴を踏んだエインヘリアルが、忌々しげに顔を歪めた。自分の標的であった先生を殺せずに、酷くイライラとしているのだろう。
「ひっ……あ、ああ!」
 その狙われた先生は、完全に腰が抜けてしまったようで、全身を震わせながらへたりこんでしまっている。
「先生、大丈夫ですか? 私の肩に捕まってください」
 動揺する先生を落ち着けるように潮流が声をかけ、半ば抱き上げるようにして先生を避難させようとする。
 無論、それをエインヘリアルは黙って見ているはずもないが――。
「…痛いか? 痛いだろうな」
「……ガハッ!」
 雅が英霊の力を借りて生み出した、幾重にも聳え立つ氷柱に、エインヘリアルは行く手を阻まれ、その身を蒼き槍で貫かれていた。
「個人的に、貴様のような輩は許せんのでな。だが、どうだ? 私達ケルベロスの女の肉でいいのなら、かかってくればいい」
 やれるものなら……な。珍しく女性らしい格好をした雅が竜切丸を構え、挑発をすると、
「いい事言うじゃないの、雅。そうよ、あたしを斬れるもんなら、断てるもんなら、やってみなさいよ! このゴミ虫が!」
 獰猛な笑みを見せたメルーナは、鉄塊剣を力任せに叩き付けた。
「オーオー、調子に乗りやがって! お望みなら、てめぇらから先にミンチにしてやらぁ!!」
 それに対しエインヘリアルは、目当ての先生が視界から消えてしまった苛立ちも込め、ルーンアックスを振り回した。

「こっちだ! 先生は園児達の誘導を手伝って欲しい! 大丈夫、流れ弾が当たらないように、そっちはすべて俺達が請け負う」
 レイに魅了された園児と先生が、その指示に従ってすでに行動を始めている。遊び場の中央付近では激しい戦闘が繰り広げられており、レイは時折飛んでくる瓦礫や土塊をゲシュタルトグレイブで打ち払っていく。
「安心して、敷地の外に向かってください! 先生、大丈夫ですか?」
「は、はい」
 潮流は、なんとかエインヘリアルの視界から逃れると、背中を貸した先生に問いかける。すると、少しは余裕ができたのか、先生は頷きを返してくれた。潮流はそのまま、先生を心配そうに見上げる子供達に「大丈夫」と微笑みを浮かべ、誘導を続ける。
「が、がんばって!」
「ああ、任せろ」
 レンは、子供達に人気の特撮ヒーロー風キャラに変身していた。時折声援を送ってくれる子供達の声が、レンの力になる。
「もう大丈夫だ。悪い奴は俺達がコテンパンにやっつける。安心して避難するんだ」
 そうして外まで誘導すると、子供達の頰を優しく撫でて、安心させる。
 ――と。
「これで最後の子です!」
 校舎内にいた子も含め、全員の点呼を終えた先生が言った。レンはそれに安堵と共に頷くと、手を組み合わせる。
 そして、「忍!」カッと目を見開くと、ドロンッ! とレンは煙に包まれて姿を消す。
「がんばれー!」
「かてー!」
「負けるなー!」
 子供達の応援は、レイ、レン、潮流の胸に、負けられない火を強く、熱く灯した。


「クラッシャーでございますか。さすがに一撃が重いですね」
 ステインの視線の先では、複数の怒りをエインヘリアルに付与したメルーナとアンジェラが奮闘している。
 半透明の「御業」により鎧を纏ったステインは、そんな彼女達を援護するため、エインヘリアルの背後へと回り込み、高速で回転しながら攻撃を叩き込む。それにより、エインヘリアルに付与されてあった厄介な【破剣】を吹き飛ばすことに成功する。
「オラオラ、『わたしを斬ってみるといい、です♪』などと自慢げに言っていた気概はどこにいった!?」
「ぐっ!」
 絶望しない魂を歌い上げるアンジェラに、エインヘリアルはルーンアックスを掲げ、高々と飛び上がってからの振り下ろしを加える。アンジェラの身体に、幾本もの傷が走った。ステインに攻撃されようともお構いなしに、エインヘリアルは狙いを定めたアンジェラとメルーナに集中砲火を行っているのだ。
「碧殿、頼んだぞ!」
「了解よ! 狙った相手を何が何でも斬るとは聞いてたけど、さすがにキツイわね」
 雅が碧に声をかけながら、捕食モードに変形させた朧銀龍をけしかける。救援の要請を受けた碧は、戦線の維持のため、アンジェラにオーラを溜めた。
「負けられないのよっ、絶対!」
 メルーナは、ペインキラーの効果で痛みを感じる事はない。だが、ここで倒れてしまえば元も子もなく、タイミングを図っては自己ヒールを試みて堪えに堪えた。
 BSによって、技の的中率は着実に上昇。ダメージは与えているはずだ。
 だが、それでも4対1という不利な状況に、少しずつ後退――しかけていた時!
「怪我をしているじゃないか……」
「ぐおおおおっ!」
 地響きのようなエンジン音と共に、眠たげなレイの声が戦場に安らぎをもたらした。炎を纏ってエインヘリアルに突撃するガストから飛び降りたレイは、メルーナの傷口をソッと撫で、快楽エネルギーを注ぎ込んだ。
「んっ!」
 背筋にゾワリとしたものを感じたメルーナは、顔を真っ赤にしてレイから距離を取る。
「お、遅かったじゃない!」
「待たせたな」
 『助かったわ、ありがとう』という言葉を飲み込んで、メルーナの口から漏れた強がりに、レイは苦笑を浮かべる。
「安心してください。先生方と園児達は、全員無事に外へ逃がすことができましたから」
 続く潮流の報告に、その場にいた全員がホッとした。
 潮流はケルベロスチェインを展開しながら、改めてエインヘリアルを見ると、穏やかだった視線と口調を一変させ、睨み付ける。
「好き勝手やってくれたようだが、もう貴様は終わりだ」
 潮流の鋭利な敵意が場を支配する。
 だが、エインヘリアルはそれに動じるような繊細な輩ではなく、「野郎はいらん」とだけ言った。
「野郎で申し訳ないが、夜鳴鶯、只今推参」
 次いで、影から現れたのはレンである。下種の気分に水を差すことができたことを僥倖と小さく口端を持ち上げると、目にも留まらぬ早さで結印し、戦場に木の葉の竜巻を生み出すのであった。


「さ、さすがは変態さん、です……斬り心地はどう、でしたか?」
「ああ、悪くない。あのチビの赤毛と同じくらいな!」
 ルーンアックスの一撃を受け、尻餅をついたアンジェラが、続く攻撃を紙一重で捌いている。
「婦女子ばかり狙うとは、余程己に自信がない腑抜けと見える!」
 合流した事により、少しは余裕が出来たとはいえ、決してアンジェラも万全ではない。彼女を守ろうと、半ば無意味だと知りつつ、レンがエインヘリアルに挑発の言葉を投げかける。
「アンジェラ様、今すぐその場から離れてくださいませ!」
 だが、エインヘリアルは気にした風もなくルーンアックスを振り下ろした。ステインが背後から飛びかかって強烈な一撃を繰り出すも、動きを止めるには至らない。
 そして、ついにアンジェラが致命に近い傷を負う間際、
「――ですが、あなたが何かを斬れるのは、これで最後、です!」
「ぐっ!?」
 アンジェラは笑った。笑って、エインヘリアルをおちょくるように蹴り上げたのだ。先程までのアンジェラ達のように、エインヘリアルはふいの一撃を受けて苦悶する。
「はははっ、アンジェラ殿も人が悪い。すっかり騙されてしまった」
「まったくだ。だが、エインヘリアルのふいをつかれた屈辱の表情は、見ていて心地がいいがな」
 雅と潮流が笑う。それに対し、激昂したエインヘリアルはメルーナに標的を変えるが、その前にレイとガストが立ち塞がった。
「ディフェンダーとして、俺とガストもきっちり仕事をさせてもらう」
 レイとエインヘリアルが、ガッチリと組み合う。だが、その拮抗はガストがエインヘリアルの脚を挽きつぶす事によって崩れ、さらにレイの黒色の魔力弾が強かに敵の身を苛んだ。
「あらあら、もう限界かしら?」
 動きの鈍くなるエインヘリアルを碧が嘲笑う。「私は貴方から頂いた生命力で、まだまだいけるわよ?」そして、そんな皮肉で嘲笑を彩りながら、碧は七色のグラビティー弾で、エインヘリアルを狙い撃ちにしていく。
「もう二度と、貴様に凶行を犯させはしない!」
 さらに、潮流が甲高い音モーター音と共に振り上げたチェーンソー剣が、エインヘリアルの鎧を守護ごと打ち砕いていく。
「最早、お前もここまで。子供達と約束した通り、コテンパンにさせてもらう!」
「……あっ……馬鹿な!」
 足元の覚束ないエインヘリアルに、向け、レンは真言を唱える。
「オン・バラダ・ハンドメイ・ウン 」
 同時、蓮華の花に乗る女神騎士・水天が顕現し、エインヘリアルを凍り付けにしていく。
「あんたの遊びのためだけに命を消費されてたまるかよ。そういうやつが一番ムカつくんだ……!」
 それでなくとも、目の前のエインヘリアルは犯罪者。前科があるという事。無念の内に消化された命を思い、ステインが唇を噛む。
「ぶち抜けろあほんだらぁ!!」
 その無念を少しでも解放させるため、ステインが叫んだ。叫んで、悪意を込めた右ストレートでエインヘリアルの鎧を貫通させる!
「ミカン!」
 メルーナの呼び声に、ミカンがヒールを施す。巻き上がる熱意、怒りは、メルーナを紅蓮となって包んでいる。
「メルーナ殿!」
 その想いは雅も、そして雅の中で生き続ける『彼』も同じ。メルーナは雅に頷くと――。
 焔となって駆け、エインヘリアルの全てを燃やす尽くさんとする。
「ガッ……死ぬ? 俺……が?」
「数多の命を斬ってきたんだ。お前も斬られる覚悟は出来てるのだろう?」
 自身の死を受け入れられない様子のエインヘリアルの首筋に竜切丸を添え、雅は告げた。返答はない。必要もなかった。ただ、次第に灰になっていくエインヘリアルに終わりを与えるため、
「我ら弱者の剣にして盾。神殺しの番犬なりーー斬られる痛み、死が近付く恐怖を味わうが良い」
 雅は緩やかな弧を描く、鮮やかな軌跡を奔らせて、エインヘリアルを断つのであった……。

「怖かったかもしれませんが、よく頑張りました、です♪」
 元の姿を取り戻した幼稚園に、アンジェラの笑顔が華を添える。園児と遊ぶアンジェラは、戦闘時の勇敢さを垣間見せず、年相応に見えた。
「……これで最後でございますね」
「ねー、どうしてそんなしゃべり方なのー?」
「……別にいいでございましょう?」
 遊具の修理を終えたステインは、事件前に会話した子供達に、口調が違うことを指摘され、少し困った様子。
「人それぞれ、ですよ」
「そうそう、それより、怪我はないかしら?」
 潮流と碧は純粋な子供の反応に吹き出しながら、怪我がないかチェックをしている。
「皆の勇気が俺達の力になる。これからも先生やお家の人の言うことをよく聞いて、元気に育ってくれ」
 子供達の声援は、間違いなくレンの力を2倍、3倍にしてくれた。
「……ま、がきんちょが笑顔で居られる世の中が一番だ」
 そうでなければ、世の中がどれだけ暗くなるか。救った子供達の暖かな体温を思い出しながら、雅は静かにその場を去った。

作者:ハル 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年5月30日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 2/感動した 1/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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